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薬学部長 増野 匡彦 |
慶應義塾大学薬学部は、医療の現場で医師や看護師と協力し、科学を基盤に医療チームの一員として患者の治療に貢献する優れた薬剤師や、医薬品の創製、開発などの面で卓越した薬学研究者・専門技術者を養成することを目的としています。近年、医療・医薬・食品・環境など、人間の健康に対する国民の関心が高まっている一方で、ゲノム創薬、個別化医療、再生医療など、医療を取りまく環境は大きく変わろうとしています。また、医療における倫理、コミュニケーション教育の重要性も高まっています。慶應義塾大学薬学部は、このような社会的ニーズに応える教育を行っています。
平成18年度から新しい薬学教育が始まり、慶應義塾大学薬学部は6年制の薬学科と4年制の薬科学科を併設しています。薬学科は科学の基盤を持った人に優しい薬剤師の養成を、薬科学科は卓越した薬学研究者・専門技術者の養成を目指しています。医薬品が人類に貢献するには優れた医薬品の創製とともに、それらの適正使用が重要です。いかに優れた医薬品でも、使用法を間違えれば病気を治すどころか重大な副作用につながります。医薬品の創製と適正使用は車の両輪ともいえ、慶應義塾大学薬学部はどちらにも全力を注いでいます。
本学部は79年の歴史を持つ共立薬科大学を母体として、平成20年に慶應義塾と合併し慶應義塾大学薬学部となりました。総合大学の利点を生かし、医学部や看護医療学部、理工学部などとも連携・協力し、学際的な分野の教育・研究にも力を入れています。特に6年制薬剤師養成教育導入に伴う薬学教育の大きな改革の一つに、「薬学実務実習」の実施があります。これは優秀な薬剤師の養成のために不可欠な制度であり、本学部では慶應義塾大学病院をはじめとする、多くの病院や薬局に協力をいただき、現場での充実した実習を実施します。
薬学は化学・物理学・生物学に加え人間科学を総合した、人類の健康に寄与する学問であり、常に医療を志向した教育・研究を続けています。慶應義塾が目指す「未来を先導する人材養成」のため、グローバルな視点も取り入れ、薬学に関する教育・研究を推進していきます。
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