以上のように、本講座では基礎から臨床までの幅広い研究スキルを有し、これらを目的に応じて駆使することにより、臨床および薬学教育への貢献を目指した研究を行い、英文原著論文11報および和文原著論文2報、国際学会発表5報、国内学会発表11報の成果報告を行い、さらに合計4つの賞を獲得した(「研究業績」参照)。 自己点検・評価 Ⅰ.教育について 医療薬学・社会連携センター医療薬学部門として組織改編されて8年目、1年次早期体験学習、3年次および4年次実務実習事前学習、5年次実務実習、6年次国内/海外アドバンスト実習とその準備教育(5年次Introduction to Overseas Clinical Rotation および6年次Case Study Practice)、さらに6年次倫理教育(医療人としての倫理)と、6年制薬学教育における臨床教育のらせん型カリキュラムの初学年である1年生から最終学年である6年生までの全ての臨床教育に科目責任者もしくは科目担当者として携わり、特に実習科目である早期体験学習、実務実習および国内/海外アドバンスト実習は科目担当講座としてその運営を担っている。 教育に関する研究も精力的に行った。具体的には、6年制薬学教育における実務実習が薬学専門科目の知識修得にどのような影響を与えているのか、さらに、その薬学専門科目に対する自己効力感が実務実習の教育効果とも関連する実習中の成功体験に対してどのような影響を及ぼすか、教育心理学的観点に基づき研究を行った。 部のプログラム変更等の措置を講じて全て臨地で実施した。実務実習、国内アドバンスト実習については、引き続き文部科学省および関東地区調整機構の方針を遵守し、学生達に対する感染予防・対策に関する事前教育と心構えおよび対策についての周知徹底を行うとともに、各実習施設担当者とは密な連携を取りながら患者、医療施設および学生の安全を最優先に実習内容を検討して実施・運用に取り組んだ。海外アドバンスト実習については4名の学生が2つの海外協定校(ノースカロライナ大学、アイオワ大学)にて研修を実施することができた。海外研修に向けた事前準備教育では協定校の講師による講義はオンライン(ライブ)配信により実施し、担当教員が早朝の講義全てに同席してサポートした。コロナ禍で一部制限のかかる中では最大限実施できたと考える。 その他の当部門教員担当科目としては、2020年度に開講した6年次倫理科目「医療人としての倫理」は引き続き学外の著名な講師を招聘して実施したが、2020年度の開講以来、初めてすべて対面で実施した。講師による講義とGWによる検討・検討結果の発表とフィードバックというプロフェッショナリズム教育の方略を初めて実施でき、その教育効果のみならずカリキュラム評価を行うこともできた。事前学習1、事前学習3などの講義科目もすべて対面にて実施することができた。 部門においては、博士課程4年次生3名(社会人1名)、博士課程3年次生2名(社会人2名)、博士課程3年次生1名、6年次生9名、5年次生13名、4年次生12名の計40名が配属し、うち6年次生2名が2023年度博士課程に進学予定である。学生それぞれが個別の研究テーマに取り組み、研究成果は論文作成の他、学会(オンライン開催、現地開催)でも発表を行い、獲得した4つ(4名)の受賞医療薬学・社会連携センター 医療薬学部門 7 医療薬学・社会連携センター 医療薬学部門 2372020年度から始まった新型コロナ感染の軽減に伴い、講義科目は完全対面となり、また当部門の主担当科目はほとんどが必修の実習科目であるため、学内実習に関しては人数制限、感染対策および一
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