慶應義塾大学薬学部 教育・研究年報2022
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2022年度は、まだ完全なコロナ終息には至らない中においても、教育内容の改善・向上を目的とした調査研究に加え、慶應義塾大学医学部などの学内他学部、学外医療機関との共同研究を精力的に実施した。2023年度は科学研究費を複数(基盤研究(C)2テーマ、若手研究1テーマ)を獲得した他、臨床薬理研究振興財団などの公的競争的研究資金を獲得した。作用機序や薬剤耐性などの問題解決の医療薬学部門業務について: のうち、2つ(2名)は学生による受賞である。大学院教育については、がんプロフェッショナル養成基盤推進プランでは感染対策をした実地の研修会の開催に積極的に関わった。 Ⅱ.研究について 糸口を見つけるための分子薬理学的手法を用いた実験的検証や分析技術を用いた治療の個別最適化の他、カルテ調査等に基づく疫学的研究など、実臨床での薬物治療に関連した課題への取り組みも拡大した。これらの成果は各種学会にて発表し、原著論文(英文、和文)として発表することができた(「研究概要」および「研究業績参照」)。 次年度は、2022年度に行った研究をさらに展開させるとともに、教育研究においては、将来のリーダー育成につながる新たなテーマ、医療薬学研究においては臨床に貢献できる新たなテーマでの研究を行う予定である。 改善計画 部門内ルールの周知・徹底を図り、システマティックな業務運営・実施を目指す。 教育・研究について: 医療薬学部門の柱の1つである教育業務については、その教育効果を評価する必要がある。引き続き医療薬学教育の洗練化に関連した研究を精力的に進める。また、研究の3本柱のさらなる推進のためにはより多くの研究資金が必要である。2022年度は、2021年度に引き続き外部資金獲得と研究成果を挙げることを目標に掲げていたが、3名の教員により科研費を含む5種類の公的競争的研究資金9つを獲得し、これらの資金を活用することにより「研究概要」および「研究業績」に記載した研究成果を挙げることができた。2023年度も引き続き、研究資金を獲得し、着実に研究を進めていく。 8 医療薬学・社会連携センター 医療薬学部門 238 医療薬学・社会連携センター 医療薬学部門2022年度は、2020年度から続く世界的な新型コロナ感染症により、引き続き一部の学内および学外教育プログラムなどに変更が必要であったが、2020年度の対応ノウハウを活かすことにより、とくに本部門が担うべき業務については格段にその運営はスムーズであった。引き続き感染対策が必要である状況の中でも教育および研究活動は精力的に行われ、多くの成果を残すことができた。また、2017年度の改善計画に挙げた「医療薬学部門教員の役割分担」は毎年、3月(前年度末)に次年度に向けてUpdateし、複数業務の分担および円滑な実施・運用に向けてスタッフ内で共有している。 2023年度は、2022年度に引き続き、各教職員の業務分担と役割を明確にするとともに、あらためて

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