3.自己点検・評価 カリキュラム委員会は、学事日程、カリキュラム編成、授業シラバス、授業・試験の実施など、薬学部の学事に関する様々な内容を審議し、教授総会に提議・報告している。また、管轄下にある実習委員会、実務実習委員会、国試対策委員会から、議事録および議事内容の報告を受け、議事内容を審議し、承認、あるいは必要に応じて修正または再議を求めている。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック下における3年目の授業実施となった2022年度の授業実施については、慶應義塾の方針「①必要な感染防止対策を継続しながら、2年間にわたり大幅な制限を受けてきた塾生の皆さんと、授業および教育・研究活動をキャンパスに戻すこと、②ここまで蓄積してきたオンライン授業の利点を最大限に活用すること」に従い、芝共立・日吉キャンパス共に講義室での対面授業を原則とすることとした。なお、ここでの対面授業の定義は、「授業の半数以上を対面で行う授業」であり、芝共立キャンパスでは1単位8回のうち5回以上は対面授業で実施することをいう。一方、オンライン形式の利点を生かせるものについては、動画配信のみによる遠隔授業も一部で活用していくこととした。芝共立キャンパスでは補講日を設けず、学事日程上の講義日に対面授業ができない場合や、悪天候などにより対面講義ができなかった場合には、遠隔授業で対応することとした。実習科目に関しても、2019年度の内容を担保することを目指しつつ、過去2年間の経験で効果的であった部分については動画配信も積極的に取り入れた。COVID-19罹患者数は2021年度と比較して多数であったが重症化リスクは低下しており、欠席した学生には補講や追加試験などで対応することで、教務上の大きな問題は発生しなかった。 卒業研究発表会は、両学科とも多目的ホールでのポスター発表形式で実施した。薬科学科は3年ぶりの開催となった。発表会実施に伴い提出を求めた守秘に関する誓約書の提出はGoogleフォーム経由に変更するとともに、要旨における利益相反の開示に関する記載は不要とした。白衣式についても感染防止に配慮しつつ対面で実施した一方、実務実習報告会はオンラインで実施するなど、対面とオンラインを目的に応じて使い分けた、質の高い教育活動を展開することができた。 病院・薬局での実務実習は、一部の施設では新型コロナウイルス感染防止対策の方針により若干の制限は受けたものの、ほぼ全ての施設で従来の実習を実施することができた。また、1年生薬学科早期体験学習での病院・薬局見学については、病院見学は中止となったものの、薬局は3年ぶりにほぼ従来通りの見学を行うことができた。海外派遣プログラムについては、再開できなかったものが多い中、米国・タイでの海外アドバンスト実習については、アイオワ大学とノースカロライナ大学に各2名ずつの学生を派遣するとともに、両大学からも各2名の学生を受け入れることができた。海外アドバンスト実習履修者必修のIntroduction to overseas clinical rotationやCase Study Practiceについて、協定校の先生による講義は遠隔開講していただいた。 教員毎の授業評価アンケート(授業を改善するための調査)は、Googleフォームを用いたオンラインアンケート形式に変更して2年目となった。前年度に発生した問題点に基づいたアンケート設定、画面の改善により、回答者による科目選択ミスなどは減少した。ただし、回答率は全体的に低いままであり、次年度以降の改善項目とした。 教育課程の体系性を明示するための仕組みとして、授業科目を、学修のレベル、学問分野、授業形態などを記すコードの組み合わせ15桁で表す授業科目ナンバリング(K-Number)を導入し、塾生に公開した。他学部生による履修希望が増えたため、教室定員により履修を制限する科目を設定した。また、ディプロマポリシー・カリキュラムポリシーに基づき、当該科目の内容・カリキュラム上の位2 カリキュラム委員会 272 カリキュラム委員会
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