2号館学生実習室の設備に関しては、実験台、大型乾燥機、ドラフトチャンバーの更新に引き続き、給排水管の交換工事が始まり、2023年度にはこの配管工事も終了することになった。これらの中には本委員会からの工事申請をきっかけに行われてきた件があるため、今後も学生実習のための環境整備定した上で学生課に本委員会から一括して予約を依頼した。この際、早期体験学習(薬学科)、早期体験学習(薬科学科)、生命倫理、情報・コミュニケーション論および大学院臨床研究導入講義による実習室の利用についても考慮して調整した。さらに2023年度分についても、同様の調整を行い講義室予約も完了している。これにより、各講座と学生課が個別に連絡し合うことなく、双方の作業を効率化できたと考える。 実習室の機器備品に関しては、製氷機、天秤、顕微鏡、マイクロピペッター、分光光度計の保守点検を従来通り実施したほか、3階実習室のエバポレーターのローターシールを全面的に交換し、清掃を実施した。また、実習室の設備関係では2号館の給排水の配管を交換する工事が2022年度から2023年度にかけて行われることになり、2023年3月に3階実習室の配管工事が実施された。残る2階実習室と地下実習室については2023年度夏に実施される。なお、実習補助担当の派遣職員1名は、試薬調製、実習書取り纏めなどの事前準備、当日の実習室での器具管理および実習で使用する共通器具等の貸出に対応し、実習準備、関連器具類の管理に関して教員の負担軽減につなげた。 正課の実習以外の実習室利用に関しては、夏期休暇中のファーマサイエンスショートコースおよび課外活動での利用があった。課外活動の利用においては、事前に実験計画書と貸し出し希望器具のリスト、安全対策などを実習委員長に提示して、確認を受けた上で、会長である教員の責任の下で利用を許可した。また、動物実験を含む研究目的での利用希望が出されたため、本委員会で対応を協議した。その結果、動物処置室の予約状況も鑑み、遺伝子組換え実験および感染実験ではなく、動物実験計画書の範囲内の実験であれば、地下実習室の一画を利用することを認めることとした。なお、芝共薬祭で学生が実習室を利用できるかについて問い合わせがあったが、他キャンパスの状況確認を依頼した結果、実習室を利用しない方向で模擬店を企画するようにするという検討結果が報告された。本委員会としては、今後も飲食を伴う利用目的での実習室貸し出しは行わないこととした。 4.改善計画 に関して本委員会での情報交換が重要と考える。また、正課授業のない期間の実習室の有効活用に向けたルール策定を進めることができなかった。これまで長期休暇中に工事が行われることが多かったが、2023年度の秋学期以降は実習室を対象とした工事がほとんどなくなるため、研究スペースの一部として少しでも利用できるように検討する。この際、動物実験を伴う場合には、万が一のことを考えたマウスの逃亡防止措置については、利用者が十分に留意するほか、動物実験に関しての決まりを作るかどうかの検討も継続する。また、本年度の協議に基づき、原則として教員または習熟した大学院生の立会を求め、学部学生単独での実験にしないことなどを加えて、利用ルールを取り纏める。これに加えて、芝共立キャンパス2号館の実習室を学生の課外活動で利用するルール策定についても進め、学生課、関係団体との共有を図る。また、2022年度に実習補助派遣職員による実習支援内容の可視化を予定していたが、実現できなかったため2023年度に実習ごとの支援内容、年間の業務内容を取り纏める。 2022年度は新型コロナウイルス感染症拡大前と同等の内容で、全ての学部実習が問題なく実施された。2022年度の学部実習で利用する講義室、PC室、実習室については、2021年度に本委員会でスケジュールの確定と講義室利用希望の事前調整を行い、シラバス作成時期に実習室等の利用状況をほぼ確2 実習委員会 276 実習委員会
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