6.改善計画 2022年度は前年度に立てた活動計画に基づき諸施策を実施したが、委員会内規に定められている所掌事項のうち「研究環境改善」や「研究活性化のための施策の検討」については、継続して努力と工夫以上 を要すると認識している。薬学部全体の活性化や塾内外でのレピュテーション向上に向けて委員会での議論を継続する。併せて、研究資金の多様化・増大を目指し、情報発信等外部とのコミュニケーション方策についても検討を重ねていく。また慶應義塾大学全体で、データマネージメントの重要性が認識され、適切なデータマネージメントに向けたプラットフォーム構築が進められている。本委員会においても、研究連携推進本部会議の動向に注視しながら、薬学部におけるデータデポジットやデータマネージメントプランの在り方について検討を進めていく。 研究推進委員会では過去3年間にわたり、産学連携研究の推進による共同研究費の増加を図っており、順調な伸びが認められている。そのため、間接経費やオーバーヘッドを利用して、大型共通機器の整備が可能となっている。今後も、各委員会と連携しながら計画的に大型機器の導入を図ることで、学部内の研究を活性化させる。さらに、科研費やAMED受託研究などの競争的資金の増額を目指して申請者向けの講習会などの活動を一層充実させていく。最新の研究情報を共有し学部全体の研究意識を高めるための研究セミナーは継続して実施する。 また学部における研究活性化には、博士課程の学生に対する研究支援も必要とされる。これまでの潮田基金による研究費の支給に加えて、2021年度よりJST博士支援プログラム採用者への研究費の支出が開始されるなど博士課程学生への研究費支援が増えていることから、公的資金マニュアルに則った適切な使用をサポートしていく。さらに、2021年度に引き続いてJSPS特別研究員DC1/DC2の申請に向けた講習会を実施した。次世代研究者挑戦的研究プログラム(JST-SPRING)の運用やJSPS特別研究員申請講習会などが相互作用し、特別研究員の採択者数が増加した(2023年度DC1/DC2申請29名、採択5名、採択率21.7%。2022年度採択3名の2023年度継続を含めると2023年度の特別研究員在籍数は8名。なお、2022年度はDC1/DC2申請16名、採択3名、採択率18.8%。)。これらの結果や講習会のフィードバックを元に、有意義な講習会を継続的に開催する。 最後に、新型コロナウイルス感染症の影響で、研究室の入室制限や海外渡航の制限などが続いており、研究活動にやや支障を来している。一方で、医療系学部として新型コロナウイルス感染症の克服を目指したPhysisプロジェクトなどの取り組みもスタートしており、委員会としても情報共有しながらバックアップに努めていく。 4 薬学部研究推進委員会 306 薬学部研究推進委員会
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