慶應義塾大学薬学部 教育・研究年報2022
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Ⅰ.薬学部の目的と3つのポリシー 慶應義塾大学薬学部 学事報告 1. 薬学部の目的 薬学部は、本塾建学の精神に則り、薬学の理論と応用とを研究教授し、医療・創薬に関わる分野で求められる学識と能力を培うことを目的として、薬学科と薬科学科の2つの学科を設置している。薬学科は、科学の基盤をもち、医療人としての自覚のもと、高い臨床能力を発揮できる、人に優しい薬剤師の育成を目的としている。一方、薬科学科は、創薬、臨床開発、環境・生命科学などの幅広い分野における科学者の育成を目的とする。これらの目的を達成するために、薬学部は以下の3つのポリシーを掲げている。 2. 学位授与方針(ディプロマ・ポリシー) 薬学科 ・医療人としての広い教養を身につけ、高い倫理観、使命感を有していること ・医薬品適正使用の基盤となる科学を修得していること ・医療人として必要なコミュニケーション・プレゼンテーション能力を修得していること ・医薬品の専門家としてチーム医療に貢献できる能力を修得していること ・地域保健医療に貢献できる能力を修得していること ・医療薬学領域における問題発見・解決能力を修得していること ・生涯を通じて国内外の最先端の医療知識を取り入れ活用する能力と態度を有していること 薬科学科 ・生命科学や創薬研究に関わる上で必要な高い倫理観、使命感を有していること ・生命科学や創薬研究に必要な基礎的知識と技術を修得していること ・科学に立脚した問題発見・解決能力を修得していること ・科学者として国内外で活躍するために必要なコミュニケーション・プレゼンテーション能力を修得していること ・最先端の情報を収集し活用する能力と態度を有していること 3. 教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー) 薬学部では、科学の基盤を持ち、グローバルな視点に基づいて、未来医療を先導できるプロフェッショナルを養成することを目標とする。本目標を達成するため、以下に列挙する視点を重視した教育課程を編成、実施する。 薬学科 ・薬学教育モデル・コアカリキュラムを基本 ・教養教育と倫理教育による高い倫理観と患者への思いやり、チーム医療における協調性と責任感の醸成 ・外国語教育等を通じた医療分野での国際性の涵養 ・医薬品や化学物質と生命現象を理解するための基礎的な科学力の習得 ・適正な薬物療法を推進するための知識および実践的技能の習得 ・健康増進や公衆衛生の向上のための知識の習得 ・卒業研究を通じた問題発見・解決能力およびプレゼンテーション能力の醸成 薬科学科 ・生命科学を中心とした自然科学の知識・実験技術の習得 慶應義塾大学薬学部 学事報告 1 慶應義塾大学薬学部 学事報告 1

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