慶應義塾大学薬学部 教育・研究年報2022
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1. Takeda K, Tago K, Funakoshi-Tago M. The indispensable role of the RNA helicase DDX5 in tumorigenesis induced by the myeloproliferative neoplasm-associated JAK2V617F mutant. Cell Signal. 2023;102:110537. doi:10.1016/j.cellsig.2022.110537 2. Hokimoto S, Funakoshi-Tago M, Tago K. Identification of DDX5 as an indispensable activator of the glucocorticoid receptor in adipocyte differentiation. FEBS J. 2023;290(4):988-1007. doi:10.1111/febs.16618 Ⅱ.研究について 改善計画 制の強化が継続して望まれる。3年生を対象とする「化学物質の生体影響」および「環境科学」は薬学科必修・薬科学科選択の科目であるが、毎年、これらの科目を受講する薬科学科の学生数は非常に少ない。前者は化学物質の毒性や代謝を学ぶ科目であり、後者は、大気、水質の環境だけでなく、RIなどの基本的知識を学ぶ科目である。両科目とも、薬科学科の学生においても非常に重要な科目であるため、より多くの薬科学科の学生が興味を持って受講するようになる工夫が必要であると思われる。今年度は、すべて対面で講義を行ったが、科目によっては、実際に大学で講義を受ける学生の数が非常に少なく、講義を通して学生の理解度を把握することが困難であった。今後、全学生が十分に講義内容を理解できるような講義の方法を検討する必要があると考えられた。 今年度、新型コロナウイルスの感染予防のための学生の入室制限等がなくなり、以前のような研究活動が行える状況に戻ってきた。2022年度には、社会人大学院生が博士(薬科学)を取得し、修士課程学生および博士課程学生が筆頭著者として、計4報の学術論文を発表した。また、修士課程学生、博士課程学生に加えて、薬学科6年生や薬科学科4年生が、生化学会や薬学会などの各学会において、ポスター発表・口頭発表を行った。さらに、博士課程の学生1名は、日本生化学会関東支部例会、薬学会関東支部会、日本薬学会において、優秀口頭発表賞を授賞し、薬科学科4年生1名は薬学会関東支部会において、優秀ポスター発表賞を授賞した。これらの体験は学生の研究に対するモチベーションを高め、学生が主体的に研究を行うようになり、研究室の活性化に大きく繋がると考えられる。さらに、今後も継続して、学生の研究意欲の向上を目指した積極的な研究指導を行い、研究活動の充実化を図るように努めていきたい。また、各教員が外部研究費の獲得に努力し、より一層の研究の発展を図りたい。 学部講義においては、コロナ禍で作成したWEB講義資料なども十分に利用し、学生の理解度の向上に繋がる講義を実施していきたい。来年度より、上田助教の退職に伴い、衛生化学実習や環境科学の講義担当者が変更される予定である。講座内の教員間での協力体制を強化し、充実した教育を行っていきたい。また、この数年間、当講座の卒論生の修士課程への進学率が非常に低い状態である。今後は、卒論生、大学院生に対して、より積極的な研究指導を行い、学生が研究の面白さを知り、主体的に研究を遂行できるようになる体制を構築する必要がある。修士課程、博士課程への進学者が増加するように、講座内だけでなく、学外に対しても、積極的に大学院生のリクルート活動を行っていきたい。さらに、外部研究費の獲得に努力し、研究の発展を図っていきたい。 研究業績 原著論文(英語) 衛生化学講座 5 衛生化学講座 47

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