慶應義塾大学薬学部 教育・研究年報2022
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る。薬学科(6年制)のカリキュラムは、1年次からの実習の導入や、旧カリキュラムより約半年早い4年次秋学期からの卒業研究の開始などにより、基礎的な科学力や研究能力のより早期からの涵養を目指す履修モデルとなっている。また、高年次では、高度な薬学研究を学び研究能力を高めるための科目や、薬物療法における実践的かつ高い臨床能力を身につけるための国内アドバンスト実習科目、国際的な視野とグローバルなコミュニケーション能力を身につけるための海外アドバンスト実習科目など、学生の適性、興味、進路に沿った幅広い科目選択が可能である。 また、医学部、看護医療学部と合同で行う医療系三学部合同教育は、初期プログラム(薬学科1年生が参加)、中期プログラム(薬学科4年生が参加)、後期プログラム(薬学科6年生が参加)の3つのプログラムで構成され、それぞれにおいてグループワークを行い、チーム医療と多職種連携について三学部の学生が共に学ぶ機会を提供している。これらのカリキュラムにより、本学科の目的である「科学の基盤をもち、医療人としての自覚のもと、高い臨床能力を発揮できる、人に優しい薬剤師の育成」をより一層推進していく。 一方、薬科学科(4年制)においても、これまでの学生の進路や研究指向の学生が多いことなどを考慮して、1年次から実習を導入するとともに3年次秋学期から卒業研究を開始している。より早い時期から最先端のサイエンスを実体験として学ぶ機会を提供するとともに、高年次では、創薬のための学問はもちろん、医薬統計学、医薬品情報学、バイオ産業論や老年薬学等、幅広い分野の医薬関連科目を選択科目として開講し、これまで以上に学生の適性、興味、進路にそった科目履修を可能としている。これにより、本学科の目的である「創薬、臨床開発、環境・生命科学などの幅広い分野における科学者の育成」をより一層推進していく。 2022年度 薬学科および薬科学科入学者の全授業予定は、別表に掲げるとおりである(表1)。 4 慶應義塾大学薬学部 学事報告 4 慶應義塾大学薬学部 学事報告

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