慶應義塾大学薬学部 教育・研究年報2022
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病病態態薬薬学学特特論論 [薬学専攻博士 (1単位)、担当 杉本] 大学院 学部3年 学部4年 学部5、6年 微生物学実習では、微生物を安全に取り扱うための基本的な技能と態度、消毒と感染防御の考え方を身につけることを目標に、実験者に危険がないように十分に配慮した上で病原微生物を取り扱う。実習室における実習では、学生を1グループ4−5名として48グループに分けて、培地作製、滅菌・消毒操作、細菌検査、分離培養・純培養、細菌の同定、抗生物質の生産、抗菌薬の検定を行った。また、滅菌と消毒の理論はWeb実習とした。学生は、これらの実習を通じて、微生物の形態や生化学的性質を学ぶともに、抗菌薬の検定法を実施し、抗菌薬の効果と抗菌スペクトルについて学んだ。 化学療法学3 [3年次春学期前半(薬学科必修/薬科学科選択 1単位)、担当 杉本(ユニット責任者)] 2022年度は、355講義室での対面授業を行った。講義ファイルは、授業支援を通じて配布した。 化学療法学3では、悪性腫瘍の治療に用いられる抗腫瘍抗生物質、抗腫瘍植物由来天然物、ホルモン療法薬、分子標的治療薬の種類、構造、作用機序、臨床応用、耐性、副作用、薬物相互作用について概説した。これに併せて、それらの抗悪性腫瘍薬を用いる悪性腫瘍の病態と治療について概説した。また、抗悪性腫瘍薬による副作用を軽減するための支持療法について概説した。抗悪性腫瘍薬の分野では、近年の分子生物学の進歩により、悪性腫瘍に特異的な標的に対する分子標的治療薬の開発が飛躍的に進んでいる。また、ゲノム研究の進展に伴い、分子標的治療薬の効果が期待できる患者を事前に選別することが可能になってきている。こうした最新の治療の方向性についても紹介した。 ■■■■■■■■■■ [通年(薬科学科4年次必修 2単位)、担当 杉本(ユニット責任者)、近藤、加藤] 学生は、がんの化学療法・分子標的治療・抗がん剤耐性などに関連した英文学術論文の内容についてオンラインで発表した。また、討論は文書による質問と回答の形式で行った。 薬学英語演習K [通年(薬学科5、6年次 選択2単位)、担当 杉本(ユニット責任者)、近藤、加藤] 学生は、がんの化学療法・分子標的治療・抗がん剤耐性などに関連した英文学術論文の内容についてオンラインで発表した。また、討論は文書による質問と回答の形式で行った。 分分子子腫腫瘍瘍神神経経科科学学特特論論 [薬科学専攻修士 (1単位)、担当 杉本、近藤、加藤] 2022年度は、WebExを用いたオンライン講義を行った。薬理学講座と共同で、1単位の講義を開講した。化学療法学講座は、「がん薬物療法」2コマ、「がん分子標的治療薬と薬剤耐性」1コマ、「がん微小環境での生存戦略を標的とした創薬研究」1コマを担当した。 2 化学療法学講座 90 化学療法学講座

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