興味が幅広い人、学びたいことが絞れない人に、
薬科学科はきっと向いています。

私は、幼少期から多くのことに興味を持ち続け、
大学受験の際もどんなことを専門的に学びたいのか、絞りきれずにいました。
そんな自分にとって、慶應薬学部の薬科学科はとても向いていると思っています。
その理由は、化学、生物学はもちろん、物理学や数学など
複数分野について幅広く学べる学科だからです。
自分の新しい可能性を見つけられ、きっと将来の選択肢が数多く得られるはずです。

薬学部 薬科学科1年

沼尻 真由香(ヌマジリ マユカ)

(2023年2月時点)*一部2023年8月現在、2年生の情報を補足しています。

沼尻 真由香(ヌマジリ マユカ)

きっかけの一つは、小学生の頃に歴史漫画で出会った南方 熊楠。
理系の学びを通じて社会の役に立てたら、と考えるように。

私が薬学部薬科学科という進路を選んだきっかけの一つは、知の巨人と称された博物学者・生物学者・民俗学者の南方 熊楠との出会いです。小学生の頃、好きだった歴史漫画で採り上げられていて、もともと花などの植物が好きだったこともあり、博物学や生物学、さらには環境問題に対しても興味を持つようになりました。
中学生までは、歴史が好きだから文系へ進もうと思っていましたが、高校受験を機に「歴史は趣味にしよう」「将来は生物分野の研究か環境問題の解決に携わり、社会の役に立ちたい」と考え、理系を選ぶことにしました。
受験のことなどで自分が悩んでいた時、苦しんでいた時に塾や学校の先生、家族、友人に助けていただき、見返りを求めない人の心の温かさにふれることができました。今の自分があるのは多くの人の思いやりのおかげであり、私も誰かのために何かできる人になりたいと思います。社会に役立つと言うより、周りの人々への恩返しと言った方がより正確なのかもしれません。

沼尻 真由香 (ヌマジリ マユカ)画像1

母からの言葉で知った、薬科学科という選択肢。
薬学の世界なら、自然科学の多くの分野について学べると気づく。

もう一つのきっかけは、母からの勧めです。大学受験の際、私は生物・化学選択で受験できる私立大学を探していました。その時、母が渡してくれたパンフレットで慶應薬学部が化学で受験できることと、薬科学科を知りました。当初、医薬や創薬に対する興味はあまりなく、薬学部は「薬剤師をめざす学部」と思っていたので、私の視野に薬学部は入っていませんでした。
しかし、薬科学科は薬学を修める学科です。薬学は、化学や生物学にとどまらず、物理学や数学などの複数分野にまたがっていて、統合的な要素もあります。興味のある分野が多く、絞り切れていない私にとって、幅広い学習ができる学科であることは魅力的に映りました。また、医療に携わる者としての知識や姿勢を学ぶことができ、その学びを社会へ少しでも還元できるところも、薬学ならではの特色だと思います。
最終的に慶應を選んだのは、優秀な教授陣と学生が集まり、よく練られたカリキュラムと充実した設備を持つレベルの高い大学であること、そして国際交流が盛んで外国語教育にも力を入れていることが決め手でした。さらに総合大学であり、他学部生との関わりからいろいろな刺激が受けられ、多彩で豊富な一般教養が得られる点も魅力的でした。

沼尻 真由香 (ヌマジリ マユカ)画像2

薬学部1~2年生は、いろいろな方面に
視野を向けたキャンパスライフ

1年生の時は、紅茶を愉しむサークルに入っていました。紅茶が有名な喫茶店を訪れたり、アフタヌーンティーに行って談話したり。企画は不定期で開催され、参加できる時に参加する、自由度の高いサークルでした。私は中学生の頃から紅茶が好きで、さらに英国文化も好き、英語も好きなので、入会を決めました。
2年生からは、運営スキルを学びたく、医療系学生団体(inochi Gakusei Innovators' Program )に入会しました、また資源エネルギー関連の知識をつけたいと思い、東大のインカレサークル(IRESA:国際資源エネルギー学生会議)にも参加しています。慶應には、大学独自のサークルも多数ある上に、他大学と交流する機会も豊富にあると感じています。
薬学部は忙しいとよく言われるのですが、終日お休みの日はないにせよ、空きコマ(授業のない時間)もありますし、1年生の必修科目は、入学当初の想像よりは忙しくなかったという印象でした。とはいえ定期テスト前は大変でしたが...。
スムーズに乗り越えられたのは、学ぶ意識の高い友人ができ、良い刺激を受けたお蔭でもあります。

2年生になると、授業のほとんどが必修科目となり、午後には実験があるため、大学にいる時間がぐっと増えました。予習・復習や定期試験の勉強は、1年次より大変になりましたし、実験ではうまく結果が得られず、なかなか終わらなかった日も...。
しかし、ここでも友人や同じ実験グループのメンバーと協力し、乗り越えることができました。実験では、操作や器具の意味を自分の頭で考えたり、友人と考察を共有することで、思考力も高まったのではないかと思います。
大学生の個々人の忙しさは、学業の他に付け加える課外活動の組み合わせによって大きく変わると思いますが、私は今、自分の視野を狭めずに、多方面に視野を向けた生活ができていると思います。

1年生の平日例
2年生の平日例

将来のいろいろな可能性が見えているが、決めてはいない現在。
学びたいことを決めきれない人に、薬科学科は向いている。

高校生の頃は、将来の夢として、生物分野の研究者になりたい、あるいは国連職員として環境問題の解決に貢献したいと思っていました。今の私にとっては、研究職や国連職員もまた選択肢の一部で、もっと多くの進路が候補になっています。ただ、大学院には進もうとは考えています。英語が好きなので、海外の大学院に行くこともあるかもしれません。
環境問題にもずっと関心は持ち続けているので、そちらのフィールドで働くこともあり得ます。バイオベンチャー企業で研究開発に携わったり、海外のラボで働くのもいいかもしれません。講座(研究室)に配属されるのは3年生の秋学期からですが、海外留学を経験する先輩が数多く在籍する講座もあると聞いており、今から楽しみです。

薬科学科に向いているのは、創薬に興味がある人に限らないと思います。幅広い分野を学べる学科ですから、私のように興味が多方面にわたっている人、まだ学びたいことが絞りきれていない人にもおすすめしたいです。
むしろ絞り込みすぎて視野を狭めるよりも、広い視野を持って学ぶことが大事です。そして、その学びの中から将来の選択肢を見つけていけばいいと思います。慶應薬学部なら、自分で決めた枠に捉われることなく、多くの刺激を受けながら、新しい自分に出会うことができると思います。

沼尻 真由香 (ヌマジリ マユカ)画像5