バドミントンと研究職。
どちらの憧れも追って。

バドミントンへの情熱をずっと持ち続けていたい。
将来は、薬の開発に携わる研究職に就きたい。
どちらも諦めたくないし、ぜひ達成したい目標だから、
自分ががんばれているのだと思います。
結果として、学業と部活を両立できているのだとしたら、
それは慶應薬学部で出会った多くの人達が支えてくれているからです。

薬学部 薬学科2年

比嘉 七海(ヒガ ナナミ)

(2023年2月時点)

比嘉 七海(ヒガ ナナミ)

高校の化学の授業を通じて、薬学そのものに興味。
慶應薬学部を選んだのは、視野が広がる総合大学だから。

中学生の頃、薬剤師という職業に憧れがあって、将来はそういう仕事をしてみたいとなんとなく思っていました。そんな漠然とした未来像が具体的になったのは、母校である山手学院高校の化学の先生に熱意を持って授業をしていただいたおかげです。
私は、授業を通じて有機化学に強い関心を持つようになり、その一方でずっとスポーツを続けていたからか、人体内のさまざまな反応に興味があって、それらの生体反応と有機化学を結びつけて考えられたらおもしろいと思うようになりました。
そうやって自分が知りたいことを深掘りしていくうちに、薬剤師という職業に対する興味だけでなく、薬と生命について研究したいという好奇心へと広がっていることに気づき、進路を薬学の領域に決めました。
数ある薬科大学や薬学部の中から慶應義塾大学に決めたのは、多種多様な学部を持つ総合大学だったからです。他学部の学生との自然な交流から自分の視野が広がることは、きっと大きなプラスになると思います。

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小学生の頃になんとなく始めたバドミントンが、
地域クラブのコーチの指導で「楽しい」と思えるほどに。

小さい頃から中学高校、そして現在までずっと私が続けているスポーツは、バドミントンです。大学入学後は、慶應義塾體育會(体育会)バドミントン部*に入り、うまくなりたい一心で試合や練習に取り組んでいます。
バドミントンを始めたのは、小学生の頃です。当時は、父の転勤で離島にいたのですが、島の小学校の部活は種類が少なく、その中からなんとなくバドミントンを選びました。小学校3年生の時に横浜へ引っ越し、せっかく始めたバドミントンだから続けたいと思い、横浜の地域クラブに入部しました。
そのクラブのコーチは、本職がお医者さんで土日だけボランティアで教えてくださいました。すごく熱心に指導していただいたおかげで「バドミントンって楽しい」と思えるようになり、感謝しています。結局、小学生向けのクラブなのに、中学生になってからも練習に参加させていただきました。
コーチには「スポーツだけでなく勉強もしっかりやってほしい」という思いがあり、バドミントンだけではなくて、勉強の取り組み方も教わりました。毎回、元素記号を憶えたりといった課題があって、成績の良かった子には、お菓子を選ぶ順番が早くなるなどのご褒美がありました。「文武両道」と言うと大げさですが「スポーツと勉強はどちらもおもしろいもの」という意識はこのクラブで自然と育まれたのかもしれません。

*慶應義塾體育會(体育会)は全学部横断の学生団体です。現在43の団体を擁し、大学を代表する公式スポーツ大会には各部が出場し、優秀な成績を修めています。

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體育會(体育会)バドミントン部早慶戦の様子

所属している慶應義塾體育會(体育会)バドミントン部は、
周りにやる気のあふれた人ばかりで、練習に打ち込める環境。

スポーツと勉強の両方をがんばりたいという意識は持っていたものの、大学入学当初は「薬学部は実習などあるから忙しい」と思っていて、バドミントンをこれ以上続けるのは難しいと感じていました。でも一度、慶應義塾體育會(体育会)バドミントン部の体験入部に参加した時、熱い歓迎を受け、医学部の方も薬学部の方もいらっしゃって、みなさん学業と部活を両立できていることを知りました。
中学高校の頃も自分なりに頑張ってきましたが、大会で勝ち進むとジュニアからやってきた選手とあたります。強そうで、何より自信を持っているように見えました。私はそういう人に憧れ、勝てるようになりたいと思ってずっと続けてきたのですが、あまり勝てなくて。
體育會バドミントン部なら周りにやる気のあふれた人がたくさんいて練習に打ち込める環境ですし、私も勝てるようになるかもしれない、もう一度やってみたいと思い、入部しました。現在は、女子主将を任されています。

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高校で芽生えた研究職への夢が、大学の授業を経て、さらに膨らむ。
学業と部活を両立できているのは、多くの人が支えてくれるから。

高校の頃に芽生えた薬学への興味は、2年生の時に受けた有田先生・前川先生の代謝生化学の授業などをきっかけに、さらに膨らみ、薬学をとことん研究したいという明確な目標になってきました。また、前川先生が学生時代にバスケットボールに打ち込んでいた話も自分と重なり、励まされました。将来は生化学、生理学など生物系の基礎研究の分野で自分の知りたいことを突き詰める研究ができたらと思っています。せっかく慶應薬学部で学べるチャンスを得たのですから、最大限に活かしたいです。
私の中には、バドミントンを続けたいというモチベーション、将来は薬の開発に携わる研究職に就きたいというモチベーションの両方があって、どちらも達成したい目標だから、諦めずにがんばっています。それで結果として、学業と部活を両立できているのだと思います。
ただ、やるべきことが重なり、忙しすぎて心が折れそうなこともあります。そういう時は友人や先輩方と協力し合って乗り切っています。たくさんの人の支えによって、今の私は助けられているのだと思います。

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他学部の人たちとの自然な交流から得られる、多くの刺激。
それが視野を広げ、多くの可能性に気づくためのきっかけに。

薬学の世界は専門性が高いがゆえに、深く学んでいく中で専門領域しか見えなくなることもあるのではないか、それは怖いことではないかと私は考えています。慶應義塾大学の強みは、他の学部の人たちとの交流によって、自然といろいろな考え方を知ることができる点にあると思います。そういう刺激を多く受けることで、自分の考えが深まることもあるはずです。また、薬学と一口に言っても、関わる領域は広いですから、薬学が社会に貢献する形は何も研究だけじゃないかもしれません。視野が広がり、多くの可能性に気づけるのが、慶應薬学部の良いところだと思います。